仏様・ご先祖をお祀りするところであるお仏壇。皆様はこのお仏壇に「国産品」と「輸入品」があるのをご存知でしたか?実は流通しているお仏壇の約半数が「輸入品」です。その上一般の方々ではこれら「国産品」と「輸入品」の見分けがつきにくいのが現状です。また「輸入品」の拡大により、伝統工芸品を含む「国産仏壇」の流通に多大な影響を及ぼしていることも事実です。
そこで全日本宗教用具協同組合(本部:東京)では消費者である皆様に対し、情報開示の一つとして「国産仏壇」を明示し、その上で国産仏壇の保護と普及を目的とする、「国産仏壇の統一表示事業」を4月1日から実施する運びとなりました。
1.全ての工程が国内で施工されたもの。
2.木地・塗り・金箔・組み立ての4工程(主要工程)全てと、宮殿・木彫刻・錺金具(かざりかなぐ)・蒔絵の内、1工程が日本国内で施工されたもの。
1.全ての工程が国内で施工されたもの。
2.一部素材が海外より輸入したもの(木材・合板・杢・木彫)であっても国内で製造加工されたもの。

 

結論から言って、国産品だから必ず良いということではありません。また輸入品だから悪いということでもありません。国産品でも安価なものは、塩ビの素材を木に似せてお仏壇を製造しているところもあります。その反対に本物の唐木を贅沢に使用している海外製品もあります。
つまり、「国産品」と「輸入品」にこれといった差はないようです。
塩ビの仏壇とは、簡単に生成できる塩化ビニールを唐木に似せて製造した仏壇のことです。生産が簡単な為、中国などの海外で製造されることが多く、費用も低く抑えることが出来ます。その為安い仏壇をお客様にご提供することが出来ます。
しかし塩ビは直射日光や高温に大変弱く、内側の木材に使用している接着剤は湿気にも弱いようです。以前よりも品質向上が見られものの、現時点でははがれ・変形などが度々起きているようです。(金仏壇には塩ビの仏壇はありません。)
また、塩ビのシートの中身(心材)にMDFやパーティクルボードを使用しているものがあります。この場合耐久性・耐湿性が更に下がりますので安いからといって安易に購入してしまうようなことは避けたほうが良いでしょう。
今回の全日本宗教用具協同組合の取り決めは、金仏壇と唐木仏壇のみ対象としています。

*金仏壇とは
・・・浄土真宗(西本願寺と東本願寺)を信仰している地方の仏壇で、地域では関西・九州・中国(一部)・北陸(一部)・中部(一部)・東北(一部)で多く見られます。素材は杉・桧・松等を使い、漆を塗り、蒔絵をほどこして金箔を押し、彩色したお仏壇です。
*唐木仏壇とは・・・上記以外の宗派(真言宗・浄土宗・天台宗・臨済宗・日蓮宗・曹洞宗・時宗)を信仰する地域の仏壇で、北海道・関東・甲信越・東海・四国・東北(一部)・北陸(一部)・中部(一部)・中国(一部)の地域でみられます。素材は主に紫檀、黒檀(唐゛中国の古称゛から輸入されたため唐木と呼ばれる。現在ではタイ・ミャンマー・カンボジア・インド等で採取される。)ですが、現在では花梨・桑・桜・杉(屋久杉)・鉄刀木(たがやさん)・ケヤキ・ヒノキ・黄王檀(きおうたん)・柿等などの日本材を使用していても唐木仏壇と総称しています。

実際は家庭の引越しなどにより地域に重要性は無く、自分の家が何を信仰しているかによって購入するお仏壇の種類が決まります。
この表示は、どのお仏壇店に行っても必ず付いているものというわけではないようです。そのため表示がない場合は、お客様の方からお店の人に聞かなければなりません。購入する際に「国産品」なのか「輸入品」なのか気になる方は遠慮なくお店の人に聞きましょう。また塩ビの仏壇なのか唐木のお仏壇なのか、MDFやパーティクルボードを使っているかどうかも聞いてみるのも良いかもしれません。万一きちんとした返事が出来なかったり、話す内容がおかしかったりするようなお店があったら、他店もまわって色々なお仏壇を比較するのも良いでしょう。
質の高い、長持ちするお仏壇は自ずと高級になります。しかし一番大切なのはお仏壇の良し悪しではなく、仏様やご先祖様を大切に祀る気持ちです。

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